つたをたつ

ゲームや映像媒体等娯楽についてのブログ。たまにエッセイも。

三条に居たキャッチの兄ちゃんと生ハムメロンの話

今年の夏と、つい最近の話。

 

夏の木屋町通。まだ少し暑い中をフラフラと歩いていた。そこに話しかけてきた何人もいるキャッチの兄ちゃんのうちの一人。彼がずいぶんしつこかった。

 

「どんなお店探してんすか?」

「も、すぐ案内できるっす」

 

元々キャッチの相手をするのが嫌いで、普段は誰に話しかけられても取り合わないことにしているのだが、今年の猛暑が頭をどうにかしてしまったのか、気づいたら口を開いていた。

 

「生ハムメロンを食べられる店を探していまして…」

 

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自分で口にしておきながら我が耳を疑った。あんまりにしつこいから荒唐無稽なことを言ってこの場を切り抜けようとしたか。見知らぬ人に意味不明な嘘をつく事は間違いなく非礼と言えるが、そもそもこなくそ暑い日に、ねちっこくこちらの歩調に合わせて一方的に話しかけてくる方も等しく非礼と言えよう…

なんてオタクブレインをぐるぐると回転させている中、兄ちゃんの返した言葉。

 

「あ~、あります!出せますよ!生ハムメロン!」

 

これには思わず同行していた知り合いも含め笑ってしまった。まさかあるとは。

ここで初めてからかわれていることに気づいた兄ちゃんは少し渋い顔になったので「まあ、結構です」なんて適当にお茶を濁してその場を離れた。

 

この後当然気になったことは、本当に兄ちゃんの働く店に生ハムメロンがあるのかということ。

 

京都の河原町エリアで生ハムメロンを食べられる店は結構あるけれど、見たところ、どのお店も下品なキャッチを雇いそうには見えない。キャッチの兄ちゃんはどこにでもいるようなジャージに前掛けのチャラい兄ちゃんだったので、これらのお店の関係者とは思えない。

 

とはいえ、これはあくまで推測でしかない。ひょっとしたらあの兄ちゃんがオシャレなバル勤めなのかもしれないし、あるいは彼の店の厨房はとても融通が利くのかもしれない。

 

こんな風に考えていると自分の行いの浅はかさを恥ず気持ちが湧いてくる。彼には申し訳無い事をした。お客様第一の熱心な一人の男の親切を踏みにじってしまった。

 

 

時は流れ今月。つい最近。

 

祇園で食事をして気分の良くなっていた自分は生ハムメロンの彼を思い出し、帰る前に木屋町通に寄ることにした。案の定キャッチがついてくる。心のどこかで彼を探していたのだが、自分の記憶の中にある彼からは声をかけられなかった。

 

そろそろ帰るかと思っていたところ、数ヶ月前と同じく、三条通に差し掛かったところでまた一人のキャッチが声をかけてきた。

 

「もうお店きまってっすか?」

 

あの日と同じ過ちは繰り返すまい。ここは以前よりさらに意味不明な事を言って切り抜けよう。そう決意し言ったのが

 

ブーケガルニを食べられる店を探しているのですが…」

 

兄ちゃんは食い気味に言った。

 

「あります!全然出せますよ!」

 

ブーケガルニの事ブイヤベースの親戚とでも思ってんのか。

 

 

 

キャッチなんてのはいい加減なやつばっかだ。職業差別と言われようと知ったことか。二度と口を利いてやるものか。

 

 

 

マスコット 袋入 ブーケガルニ 4袋

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